担当:中司祉岐
この言葉は、マーケティングコンサルタントの石原明氏による、非常に本質的な洞察です。
「新しいアイディアを試すにはお金がかかる」と経営者であれば、誰もがそう考えます。
しかし、視点を変えると、世の中にはすでに、
新商品を作り、サービスを改善し、経営手法を変え、販売モデルを刷新し…と、
無数の企業が「実験」を繰り返しています。
つまり、私たちは他社が時間とお金を使って行った「実験の結果」を、ほぼタダで学べる立場にあるということなのです。
これは、経営者にとって強力な武器です。
経営者は過去の成功事例から「何がうまくいったのか」を学び、失敗事例から「どこでつまずいたのか」を知る。
これを繰り返すことで、自社の打ち手の精度は飛躍的に高まるでしょう。

同じことをしている会社は必ずあります。
インターネットの力を使って、その成功・失敗の背景を学べば、検討の精度が一気に上がります。
「この会社、どうやって儲けているんだろう?」と疑問を持ったらすぐ調べる!この積み重ねと繰
り返しが、将来的なあなたの経営の引き出しになります。
人は、見た瞬間は感動しますが、次の日には忘れます。
必ず日報に記録し、毎日その内容を頭に残す。これが、未来のあなたを助けるでしょう。
実は、あなたが思いついたアイディアのほとんどは、すでに誰かが思いつき、実行し、結果を出しています。
ということは、あなたのアイディアが成功する確率も、失敗する確率も、世の中を観察すれば高い精度で予測できるということです。
事例を学ぶとは、「世の中が投資してくれた実験結果を、自社の資産に変える行為」です。
経営者として、視野を広げ、観察し、学んだことを即座に活かす。
その積み重ねが、強い会社をつくるのです。