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●2020年8月のコラム

コラム

   担当:中司祉岐

 

#1自己紹介を即興でやっていませんか。

 

人が相手を判断するのは一瞬です。

なので、最初に話す話題、自分の自己紹介が一番重要です。

この最初の自己紹介で相手から、

“この人とはビジネスで付き合うことはない”と判断されると、

次回のリカバーが難しいどころか、次回のアポイントも取れません。

ですが、この自己紹介を即興でされる方が多いのです。

残念。

即興でインパクトがある話ができるといいのですが、そんな方は極々僅かです。

実績自体が素晴らしすぎて、

たまに自己紹介が必要のない方もいらっしゃいますが、

そんな方でしたら黙っていても仕事が来ます。

自分から営業に出向かないといけない方は、

上手に自分の凄さを伝えられないといけないですし、

最初の自己紹介で相手の心を鷲掴みにしないといけません。

 

そのためには、

自己紹介の台本を書いてみて、

実際にしゃべってみて修正し、

誰かに聞いてもらって、

感想を聞いて修正する。

これが大切です

 

私の自己紹介はここ3年ぐらい変わっていませんが、

何度も修正して、今の流れが一番いいので継続して使っています。

流れとしましては、

私の仕事を説明して実績を伝え、

『これが私の能力の成果と言いたいところなのですが、やはり日報なんですよ』

と話せば、ほとんどの方は日報に興味が出て、日報の事を教えて欲しい、となります。

この自己紹介で気を付けているのが、

 

・相手に分かりやすいか。

・凄いと思ってもらえるか。

・話しをしてみたいと思ってもらえるか。

 

一番目の『相手に分かりやすいか』は、

説明の必要がないかもしれませんがたまに、

簡単なことを難しく表現され凄そうに表現されるのですが逆に回りくどくなって、

イメージを下げてしまいます。

なので、シンプルに伝えられるものはシンプルに伝えた方がいいです。

 

また、自社の商品やサービスを『すごい』や『良い商品なんです』と言って、

すごい理由や良い理由の説明がない方もいらっしゃいますが

『すごい』や『良い』などは、

聞いた相手に感じてもらうことであって、

説明側が伝えるとこれもイメージが下がります。

 

それよりも、

なぜすごいのか、なぜ良いのか、この理由をしっかり説明することです。

台本作成の鉄則では、形容詞は基本的に使わない。

事実や、根拠を伝えて相手に『すごい』と思ってもらうことが大切です。

これ出来ていなかった~。と思われる方は、

ぜひ自分の感想や、お客様の感想を書き出して、台本を作ってみてください。

 

二つ目の『凄いと思ってもらえるか』

これはいま書いた事実や根拠が大切なのですが、

この事実や根拠に少しお化粧をしてもらいたいのです。

捏造はまずいのですが、表現方法を工夫して凄そうにしてもらいのです。

その一つが数字のマジックです。

コンサルタントだと、売上が5%伸びました。

だと、全くインパクトがなく聞いた相手もがっかりすると思います。

ですが、年商5億円の5%だと2500万円になります。

なので、5%伸びましたではなく、2500万円伸びました。

と表現した方がインパクトがあるのです。

また、この期間が短ければ期間も付け加えた方がいいのです。

他にも、売上が25%増も凄そうになかなか感じて頂けませんが、

25%増が3年続くと、売上は2倍近くなるのです。

こうやって、どこを切り取れば凄そうに感じてもらえるか、

いろいろな角度から考えて表現します。

これも、書き出してみないとどの表現が一番いいか分からないので、

即興ではなかなかできません。

凄そうに思ってもらうために使うのが、ギャップです。

レストランの売上を伸ばした経営者が元人気レストランのシェフでしたら、

凄そうに感じませんが、50代の主婦が始めたレストランが売上が伸びた。

となったら、凄そうに感じます。

なので、その人のバックグラウンドでギャップになる素材やエピソードはないか探します。

 

三つめは『話しをしてみたいと思ってもらえるか』

実績を凄そうに伝えると、自慢話ばかりしている人と思われて、

「嫌味な奴だ」と思われがちです。

そこで、話してみたいと思ってもらうには、

愛嬌やユーモアもしくは自分の欠点を伝えることが必要です。

愛嬌やユーモアは、言わずと知れたことでこれがあると会話の潤滑油になり、

どんどん話は盛り上がります。

あまり脱線しすぎないように入れておくと、効果的です。

もう一つは、自分の欠点を伝えて共感を得て仲間と思ってもらうことです。

私の場合だと、

「14歳からバイトばかりで、この歳まで仕事しかしていなかったので、普段着も持っていませんでした。バーゲンに初めて行ったのも、35歳でした」

「スキー、スノボー、海外旅行なんかもちろんしたことがないです。本当に、ずっと働いていました」

こう説明すると、年上の人でも私の話を聞いてくれるようになります。

自分の自己紹介が、

 

・相手に分かりやすいか。

・凄いと思ってもらえるか。

・話しをしてみたいと思ってもらえるか。

 

これを確認して「ちょっと足らないな~」と思われたら、

台本を作って誰かに聞いてもらってください。

ちょっとの努力で人生は変わります。

いかに微差を積み上げていくかです。

 

#2どんな小売店でもなぜ、日報を書くと成果が出たのか。

 

どんな小売店でもなぜ、日報を書くと成果が出たのか。

どのような日報の書き方をしたのか。

洋服屋さんでも、雑貨屋さんでも、靴屋さんでも、カバン屋さんでも、メガネ屋さんでも、

小売店なら共通する販促法則が『売れる商品を売れる時期に徹底的に売る』これです。

売れないものを接客力や工夫で売ろうとするのは、

労力ばかりかかってせっかく売れたとしても利益に繋がっていない。

また、売れない時期に売ろうとしても大変です。

そこで、大切なのが、売れるものを見極めることと、売れる時期を見極めること。

数字が苦手な経営者や、

日々の売上をチェックをする習慣がこれまでなかった経営者には、

まず何が売れたのかしっかり日報に書いてもらいます。

そして、一週間もしくは、一ヶ月経った時に、売れた物を集計してもらい、

何が売れたのか把握してもらいます。

そして売れた物の在庫を増やしてもらったり、

売れた物がより売れる工夫をしてもらいます。

POSレジを導入されていて売れた物の分析ができる場合でも、

売上の日計データを日報に手書きで書き写してもらいます。

それは、数字が苦手な経営者や日々の売上をチェックがする習慣がなかった経営者は、

POSレジのデータを日々見ないですし、

前日とデータや先週のデータ、

先月のデータと比べないからなのです。

だから、わざわざ手で書いてもらうのです。

毎日、日計データを手書きすることで、

売上目標と、現在の売上が頭に記憶されやすくなります。

そうすることで、数字の変化に気づきやすくなります。

「あれ、売上目標と乖離し始めた」

「先週の同日の売上はもっとあったはずなのに」

などなど、これまで書いた日報を日々、めくることでさらに数字の変化に気づけます。

そうやって、

数字をチェックがする習慣がつき、売れるもの、売れないものが把握できてきます。

なので、販促キャンペーンやイベントの予測も、日報を書いていると精度が上がってくるのです。

 

また日報コンサルタントのあるクライアントは、

来店されるお客さんが店内のどこを歩いたのか、

導線を日報に書き、

どこでお客さんが足を止めているのかを把握して、

一番お客さんが足を止めているところに一番売れるものを置くとどうなるのか

を実験していました。

これもチェックをする習慣ができたので、工夫の検証ができるのです。

他のクライアントは、その月の販促キャンペーンを3日行ったところで、

目標と結果のチェックをして、

もし反響が低いようだったらすぐに違うキャンペーンに切り替えています。

このように、日報は日々書くものなので、

新しい施策の成果がすぐに分かります。

だから、日報は“クイズみたいで楽しい”と言われるクライアントも多いです。

自分の予想が合っていれば、翌日いい結果が出るし、

自分の予想が間違っていれば悪い結果が出る。シンプルですね。

 

 

#3コンサルティングってどこまでやるのか。

 

「コンサルティング=怪しい。」

「何をやってくれるか分からない。」

そんな声をよく聞くので、先日のコンサルティング内容を紹介します。

F社長のコンサルティング面談です。

F社長はサービス系の会社を営んでいらっしゃいます。

面談のスタートはF社長の近況を聞き、

売上と売上の構成、客数、客単価を確認。

まずは、テンションを上げて頂くために、

ビジョンや目標を話し、月間の売上が○○〇万円になったら、

○○%の仕事を外注にやってもらいましょう。

月間の売上が△△△万円になったら、△△%の仕事を外注にやってもらいましょう。

月間の売上が□□□万円になったら、社員を増やしましょう。

中期目標を短期目標に落とし込んで行きます。

この短期目標を達成するために、

先月メニューをフルリニューアルして、営業ツールも作り変えました。

半月前の面談で営業先のリストアップと営業先へのアプローチ方法の検討、

営業トークの台本作りが宿題でしたので、宿題の進捗状況を確認。

F社長が作られた営業先リストを分類。

今回はこの4つに分類しました。

 

・仕事を依頼されたことがある人

・仕事を定期的に頂いている人

・付き合いはあるけど仕事の依頼がない人

・会ったことがあるだけの人

 

それぞれにアプローチ方法を考えました。

パンフレットとキャンペーンチラシ、

手紙を入れたDMを送る人、

DMを送った後に電話フォローをする人、

DMを送った後に訪問する人、

全体の営業の流れを決めてDMに入れる手紙の文章の考案。

F社長は手紙の文章のイメージが湧きませんでしたので、

F社長の思いを聞きながらザックリとした文章を4パターン作成。

続いては、営業台本のチェック。

まずは、F社長に台本の説明をして頂き、

何個か質問をして台本にどんどん赤字を入れました。

チェック後の台本は、書いてある字のほとんどが赤い字になっていました。

さらに台本を修正する中で、気軽に依頼できる、

入り口サービスが見つかったので、

急遽、入り口サービスのチラシの作成が決定。

営業の全体の流れ、

営業台本の流れをもう一度確認して、

2時間のコンサルティング面談は終了。

あっという間の2時間。

今日は、営業戦術の話しで具体的な事をチョコチョコとやっていましたが、

もっと営業活動を抽象的に大枠で捉えた

営業戦略の立案・検討や、

WEB戦略、求人・採用、スタッフ育成、社内環境、社内システムの構築、

経営戦略、習慣形成、会議の運用方法などなど、

コンサルティング面談では日報だけではなく、

小規模企業の経営課題、

抽象的な内容から超具体的な内容まで社長が抱える問題を社長と一緒になって解決をしています。

毎日、新しい問題をどんどん聞いているので刺激的な毎日です。

 

 

#4お客さんや上司に重宝してもらう極意。

 

前職の上司から習ったことのメモに、

『ボールがきたら、バットの芯でとらえろ』

野球でバッターが投げた球をちゃんと打ち返すには、

投げられたボールの軌道を読んで、

バットの芯にボールを当てて思いっきり振らないといけません。

それと同じで上司から指示があった時は、

指示を正確に聞くのも大切ですが、

上司は本当は何をして欲しいのか、

どんな結果を期待しているのか考えてその期待に応える。

もしくは、期待以上のことをする。

先日もあるスタッフにクライアントの○○さんに対しての連絡手段をメッセージで聞いた時に、

「連絡手段はメッセンジャーとメールもしくは電話、何がいいですか」と聞くと、

「電話でお願いします」と返答があり、

「私が事務所にかけるのですか、社長個人の携帯にかけるのですか」と聞き、

返事は「社長個人の携帯でお願いします」

では、電話番号を教えてください。と伝え、

しばらくして、電話番号が送られてきました。

このやり取り私も若干わざとやった部分もありますが、

連絡手段を聞いた際に、

連絡手段と連絡先を教えてもらえれば何度もメッセージを打つ手間が省けました。

「相手の手間をどこまで減らすのか、相手の望んでいることをどこまでイメージできるのか、

次の行動がイメージできているか、先回りしてその答えを持っているスタッフができるスタッフです。」と伝えました。

 

例えば、

「会社のパンフレットを作り直したいので、デザイナーを調べて欲しい。」とお願いをすると、

できるスタッフだとまずは、

山口県内のデザイナーをリスト化して、

デザインのレベル、値段、実績、デザイナーのパーソナリティーを調べて、

比較表を作ってくれます。

さらにコストパフォーマンスで選ぶ際はこの人、

低価格だったらこの人、

実績ならこの人、

といった決断を助けるアドバイスがあったりします。

もっとすごい人は、番外編資料として、

広島・九州・関東での依頼しても良さそうなデザイナーリストが作られています。

しかしほとんどの場合は、

3人か4人ぐらいのリストで、

何人かは値段があるけど、実績が分からない。

など、リストになっている人数も少ないですし、

情報が断片的にしかなく比較できない。

もっと困るのが、リストにせずに、

調べた順にちょこちょこ情報の連絡がある。

選択する方も、断片的な情報では選択も決断もできません。

この場合、依頼された目的を考えるのではなく、

しょうがなくやらされている仕事なのでこうなってしまっているのだと思います。

しょうがなくやっている仕事だと、

結果を出す意欲が少なく、

手抜きをしているつもりはなくても、

手抜きの仕事になってしまっているのです。

どんな仕事をする際も、まずは目的や求められている成果を考える。

ここから始めなといけませんね。

『どんなボールがきても、バットの芯でとらえて打ち返す力があればいろいろな人に重宝されます』

依頼してくれた相手の気持ちをどこまで考えられるか。

大切ですね。

これも習慣になるまでは日報に、

①依頼されたこと

②相手から求められている成果

③何をするのか

この3つを書き出すと良さそうですね。

 

 

#5 お客さんを喜ばせていますか。

 

先日は、コンサルティング面談の一日。

朝の11時から始まったコンサルティング面談は連続6件。

1件2時間なので、なんと12時間連続です。

あっという間でした。

6件のクライアントの業種は全く違いますし、悩みも違います。

なので2時間おきに考えることが全く変わるので、頭の切り替えはしっかりできます。

ですが12時間トイレ休憩以外とっていません。

なので、過酷なのではないか、

大変なのではないか、とっても疲れてしまうのではないか、と思ってしまいます。

しかし私、現在若干のナチュラルハイです。

妙にテンションが高いです。

疲労感はあまり感じていません。

その理由は、クライアントに喜んでもらいたくてやっている仕事だからです。

自分目線で自分を見てしまうと、疲れを感じてしまうのですが、

今日1日終始、

考えていたのがクライアントが飛躍する気づきが出てこないか、

クライアントのビジネスでの問題の本質は何なのか、

などなど、宝探しに近い感覚でアイディアを探しています。

遊んでいる時は疲労感を感じないのと同じで、

私はコンサルティング中は疲労感をあまり感じないのです。

周りが見えなくなるぐらい集中して頑張る姿勢が大切ですね。

面談をしたデザイン系事務所の後継者さんは、

来年から会社を承継され頑張られる様子。

契約時から売上は2倍以上になり、今日は新しく雇用されたデザイナーと来社。

この時の話題は、なぜここ何年も売上は右肩上がりだったのか、

なぜ後継者さんは着実に成長できたのか、でした。

後継者さんが語られたのが、

「いいデザイン、かっこいいデザインをしたいではなくて、

どんなデザインにしたらお客さんが喜ぶか。

もっと言えば、お客さんが喜ぶのは、売上が伸びることなので、

どんなデザインにしたら売上が伸びるか徹底的に考えた」

さらに、語られたのが、

「お客さんに喜んでももらうために徹底的に勉強した。

とにかくたくさんのいいデザインを見た」

この後継者さんもお客さんを喜ばせたい一心で、突き進んでこられたのです。

なので、後継者さん自身の成長、会社の成長があったのです。

そして、その次に来られた、獣医さんも

「飼い主さんのためにたくさんのことを変更した。」と語られていました。

今までは、休憩を12時~16時の間の4時間取って、

16時から夕方の診療をされていたそうなのですが、

よくよく飼い主さんの声を聞いてみると、

“15時ぐらいから診て欲しい。”

という要望があり15時から夕方の診療に変えると、

なんと“14時から診療をして欲しい。”

と言われる飼い主さんもいらっしゃって、

結局休憩は12時~14時にされたそうです。

前の職場では休憩が12時~16時でこの時間帯が当たり前になっていたそうなのですが、

いざ飼い主さんに聞いてみると、

14時から受診をされたい方もいらっしゃり、

飼い主さんの話を聞くことの大切さを実感された様子。

商売の原点は、お客様に喜んでもらうこと。この思いが強い会社が上手く行く。

改めて実感した1日でした。

 

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